【給湯器の交換を自分で】DIYでできる?法律的にも?
「給湯器が古くなってきたし、交換したい。自分でできるものなの?」
このような疑問を持つ人もいるでしょう。
確かに給湯器を自分で購入して交換すれば、交換にかかる工賃はかかりません。しかし、気になるのは「法的に問題は起きないのか」「自分で行って危険はないのか」ということです。
本記事では、給湯器の交換を自分で行うことについて「どんな手順で行うのか」さらに「危険性は無いのか・勧められない理由は何か」解説します。
交換を自分で行うことを検討している人は、本記事を見てから実施するかどうかを決めてくださいね。
コラムのポイント
- DIYで給湯器を交換する手順が分かる
- 給湯器を交換する際の危険性が分かる
- 給湯器交換を業者に依頼する理由が分かる
Contents
給湯器の交換をDIYで行う手順
はじめに、給湯器の交換を自分で行う場合に、どんな手順で行うのかを見ていきましょう。この時点で作業に必要なものや工程のイメージがつかない場合は、業者に依頼する方が賢明でしょう。
ガス・電気の供給を止める
まずは使用中の給湯器に供給されている、電気・ガス・水道といった配管のコックを閉めて供給を停止します。停止すれば万が一、配管が折れたりしても安全に作業できます。
各種配管を取り外す
続いて、各種配管を給湯器から取り外します。
ガスや電気は問題ありませんが、水の場合はタンク内に残った水や、浴槽に貯められた水が勢いよく出てくる可能性があるので、先に室内の全ての水を排水しておきます。
本体を交換する
続いて給湯器本体の交換に移ります。
取り外しの際は、給湯器の落下に注意する必要があります。先述したとおり、給湯器のタンクは水が入っていることも多く、重量に耐えられずに落としてしまうことがあります。重量物の落下ほど危険なものはありません。下に人がいないか必ずチェックしましょう。
続いて新しい給湯器への交換作業です。
同じシリーズ・同じ号数であれば、給湯器を固定する穴を流用できる可能性があります。流用できそうにない場合は、元の穴を埋めて雨水が入らないようにします。給湯器を掛けてみて、配線・配管の位置に違和感がなければ、全てのビスを使用して固定します。
給湯器の室内側リモコンを交換する
給湯器を交換すると、室内側の給湯器のリモコンも同時に交換することとなります。
室内には、浴室リモコンと、キッチンやリビング用リモコンの2箇所が設置されています。注意するべきは浴室のリモコンです。四周をコーキングして、水が壁内に進入することを防ぐ必要があります。
各種配管・配線を取り付ける
本体に電気・ガス・給水などの配線・配管を接続していきます。もし各配線・配管や保温材が劣化していれば、このとき一緒に交換しましょう。全てを接続し終えたら、実験的に通水作業を行い、水漏れが発生していないかチェックも行います。
ガスを使用した給湯器の場合は、このときにガス検知器を使用して、給湯器周辺でガス漏れが起きていないかチェックを行います。
試運転を行う
ここまで作業ができれば、あとは給湯器まわりの壁面の穴を埋めるなど仕上げ作業を行いながら、給水・給湯が問題なく行われるか確認する試運転を行います。
給湯器の交換作業を端的に解説しましたが、作業のイメージができたでしょうか。また、必要な工具や材料は把握できているでしょうか。
できていない場合は、給湯器の交換作業を自分で行うべきではないかもしれません。長く安全に使うためにも、専門業者への依頼を検討しましょう。
給湯器の交換、危険じゃないの?
改めて、給湯器の交換作業を自分で行うことについて「危険性」を解説します。命の危険を脅かす危険性もあるので、DIYでの交換を検討している人は確認してください。
配線・配管の施工ミスで機械が故障する
可能性が考えられるのは配線・配管の施工ミスで「給湯器本体が故障する」ことです。
給湯器は冷水・温水を扱うために、漏水が発生しやすい箇所で、さらに温かいものと冷たい物が近くに存在するため、結露が生じやすい場所でもあります。配線や配管に施工ミスがあれば、水分が侵入して漏電、給湯器本体が壊れるケースがあります。
ガス給湯器の場合はガス漏れ事故
最悪のケースは「ガス漏れ」が起きることです。
プロパンガスや都市ガスの配管からガス漏れが起きて酸素と混合されることで、大規模なガス爆発が発生する可能性があります。経済産業省がまとめているとおり、ガス漏れによる事故は毎年発生しており、プロが扱っても可能性はゼロにすることはできません。素人が扱うならなおさらです。
そもそもガス管を扱う場合は、液化石油ガス設備士といった国家資格の保有が義務化されていて、素人がガス管を扱うのは違法です。周囲にDIYで施工した人がいたとしても、ガスを伴う工事の場合は必ず専門家に任せましょう。
給水・給湯配管の異常で漏水の可能性
給水・給湯配管に異常が起きて「漏水が発生する可能性」も捨てきれません。
慣れていない人にとって、配管の施工が正しい状態なのか、正しくない状態なのか見極めるのは難しいものです。素人が判断することは当然できません。
交換が完了した日からしばらくは問題なく稼働するかもしれませんが、長い目で見ると漏水の危険性は捨てきれません。
給湯器の交換、DIYを勧められない理由
給湯器を自分で交換する場合の危険性を紹介しましたが、さらにDIYを勧められない他の理由を紹介していきます。
業者に依頼しても価格は大きくは変わらない
1つ目の理由は「業者に依頼した場合と、自分で施工した場合とで費用に差がない」ことです。電気・配管工事に慣れていない人がDIYでの施工を試みる場合、まずは工具や資材を集めることがスタートになります。新品の給湯器があっても、すぐに交換を始められる訳ではありません。日頃使わない資材もあるので、思ったより費用は高くつきます。
結果として、専門の業者に依頼した場合と比べて遜色ない程度の費用を要してしまうでしょう。
給湯器以外の箇所が劣化している可能性
2つ目の理由は、給湯器本体以外の箇所が劣化している可能性があり、本体を交換しても他の箇所が立て続けに故障してしまうケースがあるからです。
たとえば給水配管のパッキンに劣化があれば、給湯器を交換してもパッキン部分から漏水が発生してしまうでしょう。
専門の業者に交換を依頼していれば「本体に加えて交換するべき箇所も同時に教えてもらう」ことができ、劣化している部品をまとめて交換できるでしょう。
長期使用のためにしっかりした工事をしたい
3つ目の理由は、給湯器が「長い間使用する設備である」点です。
給湯器は一度交換すると、10年から長ければ15年、20年と利用する可能性のある設備です。各部がしっかり施工されていれば、長期間の使用に耐えられますが、固定や接続が甘ければ想定より短期間で修理・交換する必要性が生じてしまいます。
快適な生活を送るうえで重要なインフラである給湯器は、いくつもの現場を施工してきた経験豊富な業者に依頼することをおすすめします。
まとめ│給湯器交換は専門業者に依頼しましょう!
「給湯器、自分で交換できるかな?」こういった悩みを抱えている人に向けて、交換の手順を示すとともに、DIYでの施工は勧められないことを解説しました。
ガスを使用した給湯器の場合、そもそも素人が施工することは法律違反になります。万が一施工できても、ガス漏れの危険性があるため資格を持っていないならDIYを試みるべきではありません。
電気を使用した給湯器でも、長い間使い続けることを考えると、交換は信頼できる専門業者に依頼することが望ましいといえるでしょう。
DIYを試みるにしても、業者に依頼するにしても、まずは見積もりや状態の確認を専門家に依頼するところから始めて、それからDIYを検討してみましょう。
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