エコキュートってなに?設置する詳細を初心者目線でまとめました

何十年か前まではあまり知られていなかったエコキュート。

今ではエコキュートの普及率も増加し、「一度は耳にしたことがある」という方が多いのではないでしょうか。

しかし、実際のところ、エコキュートを設置すると「電気代が安くなるんでしょう??」くらいの浅い知識の方がほとんどなのです。具体的にどういった用途に使用されているのか、設置費用や、その効果など、はなかなか一度説明されただけではわからないもの。

そこで今回は、エコキュートはそもそも何なのか。費用や寿命、種類などのお話も含めてエコキュート初心者さんにもわかりやすく解説していきたいと思います。

エコキュートってなに?

エコキュートは簡単にいうと、給湯器を指します。

エコキュートはその名の通りとても環境に優しい熱交換システムを採用しています。

エコキュートには、外の外気を取り込むファンが内臓されています。

外気の熱をファンで吸い取り、空気中に含まれる熱だけをもらい、その熱をお風呂などのお湯の温度を上げるときに再利用する。

プラス、電気代を考慮し、エコキュートは夜間の電気代が安いときにお湯を作って貯めておける貯湯タンクがセットでついています。

日中は、夜間貯めておいてお湯を使用し、給湯温度を上げるときは、外気の熱を利用することでエコキュートは普段の電気代を確実に安くしてくれます。そんな環境とお財布に優しい給湯器こそが、エコキュートなのです。

エコキュートを設置するメリットは

エコキュートを設置するメリットは多く、一番に申し上げたいのは、先ほどもご紹介した「光熱費が安くなる」という点です。

普通の給湯器ですと、お湯が欲しいときに、電気を利用して熱を作ります。

エコキュートは夜間にお湯を貯湯しておけるため、日中にお湯を作る2分の1の夜間料金の電気代で済むメリットが大きいのです。

そして、エコキュートは「災害時」にも力を発揮してくれます。

エコキュートの貯湯量は、エコキュートに種類にもよって異なりますが、370L~560Lのお湯を貯めることが可能です。

ですから、災害時にガスや電気が使用できないときでも、貯めておいたお湯を使用して復旧を待つことが可能です。

ただし、貯湯してあるお湯はあくまで生活用水としての使用を基本としている為、飲み水として使用する場合は沸騰させてから使用するようにしましょう。

エコキュートを設置する前の確認

エコキュートを設置する前に、エコキュートを設置する場所を確認しておきましょう。

エコキュートは、貯湯タンクと熱交換器の2つを置くスペースが必要です。

場所は自由ですが、2つの機器に結構なスペースが必要なので、できれば玄関や人目につく場所は避けた方が良いでしょう。

エアコンの室外機などの並びに置く場合が多いですが、もし並列で置く場合、

隣どおしの間隔として30~60cm、壁と機器の間も10㎝~30㎝は空ける事をおススメします。

メンテナンスがしやすいように、機器などを設置する場所に、人が通れるくらいの余白をあけておきましょう。

貯湯タンクのサイズ

一般的な角形の場合・・・

高さ 約2メートル

横幅 約630cm

奥行 約730cm

薄型の場合・・・

高さ 約2メートル

横幅 約1メートル

奥行 約438cm

貯湯タンクですが、従来の一般的な角形は、サイズ展開が3種類あり、少人数の家族から大きいもので最大7人家族などの大家族でも使用できる貯湯タンクもあります。

最近は薄型が人気です。メリットとしてはやはり見た目が薄くスタイリッシュに見えるところや、スリムなので狭い場所にも設置できるといった点です。容量も460Lまで対応しているので平均的な4人家族にはピッタリのサイズになっています。

エコキュートの設置工事の流れ

いよいよエコキュートの設置をしていきますが、エコキュートの前に現在使用されている給湯器がある場合は、まずその給湯器の撤去作業があります。大まかな工事の流れをご説明しましょう。

  • 現在の給湯器の撤去費用
  • 現在の給湯器を撤去した後の土台の確認
  • 基礎工事
  • エコキュートの取り付け

上記の流れで工事が進みます。

まず現在ご使用中の給湯器があれば、それを撤去しなければいけません。

撤去時にオール電化にする場合などガス契約を変更する、または解約する場合には、速やかにガス会社に連絡をとってください。

現在使用中の古い給湯器を撤去後に、土台を確認します。地盤の状態でコンクリート工事の種類を決めます。

そもそも、土台をつくらずエコキュートをそのまま設置するとどうなってしまうのでしょうか・・・

答えは簡単です。災害時に倒壊したり、大きな台風や地震などでも揺れて倒れてしまったりと、単純に危ないのです!

コンクリートの基礎工事は主に2種類に分けられます。

まず、土台となる地盤に鉄筋を打ち、そこにコンクリートを流す「現場打ち」と簡易基礎の「エコベース」です。

設置する土台が弱い場合には現場打ちでしっかりエコキュートと土台を固定しますが、しっかりした一般的な土台なら「エコベース」でも十分強度があります。

簡易基礎、と言われていますが、既に組みあがっている専用のコンクリートを流す枠に、コンクリートを流すだけで良いので、施工時間はなんと1日で終わってしまうんです!

現場打ちだと、鉄筋を打ち込んだ後にコンクリートを流すので、基礎工事だけで4~5日はかかってしまいます。

施工業者と一緒にエコキュートを設置する場所の地盤をよく確認し、現場打ちかエコベースなのかをしっかりと確認してもらいましょう。

エコキュートの費用

エコキュートの費用は、前の章で説明したすべて含めまして、約40万円~60万円くらいだと思ってください。

前もエコキュートを使用していて、「土台はあるからエコキュート本体だけほしい」という方は、

現在使用中の古いエコキュートの撤去費用が約5000円~1万円ほど。そしてエコキュートの本体が20万~30万程度になってきます。

エコキュートの寿命

エコキュートの場合、熱交換器の寿命が5~15年。貯湯タンクの寿命が10~15年と、長くても15年で交換する方が多いです。

交換の目安として、一番に気付くことは「お湯がでなくなった」というトラブルです。

エコキュートのような室外機はわざわざ日ごろ外に出て点検する機会が少ないため、室内にいて感じるトラブルが一番わかりやすいと思います。

お湯が出なくなる他にも、お風呂のお湯張りが出来ない。お湯から水にすぐに変わってしまう。などのトラブルの場合、エコキュートになにかトラブルがある可能性があります。

また、外的な破損により貯湯タンクから水漏れしている場合や、エラーコードが頻繁に出る場合もあります。

日常で使用していて起こるトラブルの場合、メーカーの補償期間であれば無償で修理をしてくれる可能性がありますので、自分が設置したいメーカーの補償が最大何年なのかも確認しておきましょう。

まとめ

最後に、エコキュートは環境にとっても、お財布も優しい次世代の給湯器です。

大切な事は、価格だけではなく工事内容や補償期間もしっかりと確認すること。

そして、施工業者の見積もりが相場とはかけ離れた料金設定であれば、しっかりと他社に相見積もりをとり、適正価格で工事を行ってもらいましょう。本ページをご参考にしていただき、お役に立てれば幸いです。